暫らくすると自分の名前の書かれた紙を見せてくる小柄な女性と
見るからに若い女の子が僕に手招きしてきた。
「なんでこんな夜遅くに女の子?」
自分が想像をしていた迎えの人とは違ったので、
何だか逆に警戒してしまった…
僕はすぐさまその二人に、
自分のファーストネームをちゃんと知っているか確認をした、
本当は学校の人なんかじゃなくて、
まごまごしている日本人を連れ去る人なんじゃないか?
(僕を連れ去ったところで何の得もしないが…)
と、思ってしまうまで警戒心が高まってしまっていた。
僕の心境はさておいて
彼女達はとてもにこやかでフレンドリーだったけど、
不安な気持ちはまだ拭い去れなかった…
すぐに移動することはせずに先ずは、
空港内のカフェで少し話をした、
彼女達はここまでバスできたと言う、
よくよく聞くと彼女達は親子で、
数日前に母親は車のアクシデントがあり、
僕の迎えには自分の車では来られなかったとのことだった。
なのでこれから、
バスで学校のある街まで移動すると言う…
エージェントから聞かされていた当初の予定は、
「留学先の校長が車で迎えに来るので安心して待っていて下さい!」
との事だった。
予定していた行動と違うことをするというので、
またもや不安が増してしまった。
バスのチケット
予定なんていくらでも変わるものだし、
スムーズにいかないことがあるくらいの方が
楽しいし面白い!
って普段は思える性格なのですけど、
この時は自分でも信じられないくらい動揺していた…